日々是英文法

【日々是英文法】1日1個英文法を解いてみるNo.20

日々是英文法 No.20

大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。

是非毎日覗いてみてください。

  • 次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
    “I’d better call our neighbor to ask her to check the door of our apartment.”
    “You don’t have to do that. I remember ( ) it when we left.”
    1 lock
    2 locking
    3 to be locked
    4 to lock

この問題は、2009年センター本試験の問題です。
受験生であれば、5秒以内に解いて欲しい問題です。

動名詞と不定詞の違い

今回の問題を解くポイントは、動名詞と不定詞の違いです。
不定詞と動名詞の違いについては、以前書きましたので(日々是英文法 No.15)読んでいただけた方は飛ばしてください。

次の例文を見てください。

<例文1>
I liked tennis.
(私はテニスが好きです。)

<例文1>では、私がテニスを好きなのはわかりますが、テニスを「する」のが好きなのか「観る」のが好きなのかがわかりません。
そこで用いるのが、動名詞と不定詞です。

<例文2>
動名詞:I liked playing tennis.
不定詞:I liked to play tennis.
(私はテニスをすることが好きです。)

動名詞は動詞にingをつけ、不定詞はtoを付けることで、どちらも「~すること」という意味になります。
<例文2>は動名詞、不定詞を使うことで「テニスをすること」という意味になります。
不定詞には他の用法もありますが、それらについてはまた書きたいと思います。

動名詞と不定詞は置き換え可能?

動名詞と不定詞はどちらも「~すること」という意味になります。
ですので、中学校などで書き換えの問題を扱って利します。
しかし、動名詞と不定詞で意味が異なり置き換えができないことがあります。
例えば、次の例文を見てください。

<例文3>
(1) I stopped talking to Mike.
(2) I stopped to talk to Mike.

(1)は動名詞を使っていて、「私はMikeと話すのをやめた」という意味になります。
一方、(2)は不定詞を使っており、「私はMikeと話すために立ち止った」という意味になります。

このように動名詞と不定詞は使い方によって意味が変わってしまいます。
ではどうして意味がかわってしまうのでしょうか。

動名詞は過去、不定詞は未来を見ている

動名詞を使う時は、過去(もう終わっている)を意味しており、話し手としては客観的なイメージになります。
一方、不定詞は、未来(これからする)を意味していて、積極的(主観的)なイメージになります。
先ほどの<例文3>を見てみましょう。

動名詞の場合は、すでにMikeと話している(過去)ことをstop(やめる)ことになります。
ですので、順番的にtalking to Mikeが先(①番目)で、stopが後(②番目)になります。

不定詞の場合は、これからMikeと話をするためにstop(立ち止る)ことになります。
順番的には、stopが先(①番目)で、talk to Mikeが後(②番目)になります。

  • 動名詞:過去を意味しており、客観的なイメージ
  • 不定詞:未来を意味しており、積極的なイメージ

今回の問題の解き方と解答

今回の問題では、( ) の前にrememberがあります。
rememberは、後ろに動名詞、不定詞どちらも置くことが出来ます。
しかし、動名詞と不定詞で意味が異なります。

<例文4>
動名詞:I remember seeing her.
(彼女にあったことを覚えています。)
不定詞:Remember to see her.
(忘れずに彼女にあいなさい。)

動名詞は、すでに彼女に会っている(過去)のことをremember(覚えている)という意味になります。
seeing herが先で、rememberが後になります。

不定詞の場合は、これから彼女に会うことをremember(覚えている)ことになります。
順番は、rememberが先で、see herが後になります。
このことをまとめると次のようになります。

  • remember to V:「~することを覚えている(忘れずに~する)」
  • remember ~ing:「~したことを覚えている。」

問題の前半に、「部屋のドアを確かめてもらうように隣人に頼んだほうがいいと思う」とかいてあり、後半に「それは必要ない」といっています。
このことから、「出発した時に鍵をしたのを覚えている」という内容になると判断できます。

よって、答えは2 lockingになります。

  • <正解>
    2 locking

<重要な語句>
had better:「~したほうがいい」
ask 人 to V:「人に~することを頼む」

ABOUT ME
GoodAmbition
オンライン塾経営者(大阪大学工学部出身の元開発技術者) 自身も家庭教師や塾講師として働きつつ、後輩の育成やオンライン塾を経営しています。 私自身も約10年にわたり家庭教師や塾講師として100人以上の受験生と向き合ってきました。 色々な学生、保護者の方とかかわる中でよく質問される内容や、受験に必要な内容について書いています。 独学で頑張っている人たちへ勉強計画や悩み相談なども受け付けていますので気軽にお問い合わせください。 就職活動や資格の勉強などで悩んでいる方もご連絡ください。 教育・就活、書籍、食べ歩きに関するお話がメインです。 最近取り組んでいること プログラミング、筋トレ、マラソン、ライティングスキル向上etc. 苦手なことを克服しようと頑張っています。