日々是英文法 No.97
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
- 次の1~6を並び替えて空所を補い文を完成させなさい。
スポーツ選手の練習環境は、公式戦における成績に大きな影響を与えると言われている。
The environment ( )( )( )( )( )( ) their performance in official games.
1 athletes, 2 greatly affect, 3 in, 4 is said, 5 to, 6 train
この問題は、2017年近畿大学の問題です。
受験生であれば、30秒以内に解いて欲しい問題です。
解答だけ見たい人はこちら
今回用いられているのは関係代名詞の省略です。
- 関係詞
- 前置詞の後ろの目的語
- 今回の問題の解き方と解答
関係詞
関係詞は、名詞を説明する文をもう一つの文の名詞につなげる働きをもちます。
「関係代名詞」「関係副詞」の二つがあり、関係代名詞は名詞の代わりに、関係副詞は副詞の代わりに用いられます。
今回は関係代名詞の問題です。
関係代名詞
関係代名詞は名詞の代わりをし、代わりをする名詞によって関係代名詞が作る節は形容詞の働きをします。
関係代名詞には主格、目的格、所有格があり代わりをする名詞によってどれを使うかが決まります。
また、つなげる名詞が人、物のどれかによって用いる関係詞が変わります。
このつなげる名詞のことを先行詞と言います。
それぞれの基本的な使い分けは以下になります。
先行詞 | 主格 | 目的格 | 所有格 |
---|---|---|---|
人 | who | who(m) | whose |
物 | which | which | whose(of which) |
人, 物, 人+物 | that | that | なし| |
前置詞の後ろの目的語
目的格の関係代名詞は、前置詞の後ろの目的語でも用いられます。
<例文1>
(1) This is a house.
(これは家です。)
(2) I lived in the house ten years ago.
(私はこの家に10年前住んでいました。)
<例文1>は、(1)で「これは家です」、(2)で「私はこの家に10年前に住んでいました。」と2つの文で表しています。
この(1)(2)を先ほどと同じように1つにして「これは私が10年前に住んでいた家です」と表してみましょう。
その文が次の<例文2>(1)(2)になります。
<例文2>
(1) This is a house which I lived in ten years ago.
(2) This is a house in which I lived ten years ago.
(これは私が10年前に住んでいた家です。)
<前置詞+関係代名詞の作り方>
① つなぎたい語句が「人」であるか「物」であるかを判断します。
今回はa houseですので物です。
② つなぎたい方の語句が主格、所有格、目的格のどれかを判断します。
今回は前置詞inの後ろの目的語として使われているので、「目的格」を用います。
①②から、用いる関係代名詞は「目的格のwhich」ということになります。
![](https://www.goodambition.biz/goodambition/wp-content/uploads/2020/02/166.png)
③ 関係代名詞をつなぎたい語句の後ろにおいて2つの文をつなぐ
![](https://www.goodambition.biz/goodambition/wp-content/uploads/2020/02/167.png)
こうしてできた文が<例文4>(1)になります。
![](https://www.goodambition.biz/goodambition/wp-content/uploads/2020/02/168.png)
ここで、(1)では関係代名詞だけが前に出てきてinは後ろに残っています。
ですので、関係代名詞の後ろは前置詞inの後ろの目的語がない不完全文になっています。
(1)では、関係代名詞を省略することが可能です。
![](https://www.goodambition.biz/goodambition/wp-content/uploads/2020/02/169.png)
一方(2)では、関係代名詞がinと一緒に前に出てきています。
このように、目的格の関係代名詞が前置詞の後ろの目的語の代わりに用いられる際は、前置詞と一緒に前に出すことができます。
![](https://www.goodambition.biz/goodambition/wp-content/uploads/2020/02/170.png)
この場合、関係代名詞の後ろは完全文になります。
この前置詞を前に出したときは関係代名詞を省略することはできないので注意してください。
- 目的格の関係代名詞は前置詞と一緒に前に出ることがある
- 前置詞を前に出す時は関係代名詞は省略できない
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、「スポーツ選手の練習環境は、公式戦における成績に大きな影響を与えると言われている。」とあります。
こういった問題では、まず「何がどうしているか」を確認します。
① 何がどうしているかを考える
今回は、「環境が成績に影響を与えると言われている」とありますので、まずはこれを作ってみます。
「~と言われている。」とありますので、S is said to Vを考えます。(S is said thatという形はないので気をつけてください。)
そして、「成績に影響を与える」とあることを考えると次のようになります。
The environment is said to affect their performance.
![](https://www.goodambition.biz/goodambition/wp-content/uploads/2020/06/211.png)
②「 公式戦における、大きな」を修飾させる
この三つの中で大きなは、選択肢の2 greatly affectとあるのでこれを用います。
また、( )の後ろがtheri peformance in official gamesとあることから、公式戦におけるはここで表されています。
![](https://www.goodambition.biz/goodambition/wp-content/uploads/2020/06/212.png)
ここまでをまとめると次のようになります。
The environment is said to greatly affect their perfromance in official games
③ スポーツ選手の練習を環境に修飾させる
そして、最後の「スポーツ選手の練習」を環境に修飾させます。
選択肢の中で残っているのは、1 ahtletes, 3 in, 6 trainです。
trainという動詞が入っていることから、関係代名詞での修飾を考えます。
選択肢から次のような文を考えます。
Athletes train in the environment.
スポーツ選手がその環境で練習する
この文と先ほどの文を繋げます。
今回つなぐ語句the environmentは物であり目的語なので、目的格のWhichを用います。
そして、目的格の関係代名詞は省略できるので、省略してできた文が正解の文になります。
The environment athletes train in is said to greatly affect their perfprmance in official games.
![](https://www.goodambition.biz/goodambition/wp-content/uploads/2020/06/213.png)
よって正解は、athletes train in is said to greatly affect (1-6-3-4-5-2)
ということになります。
- <正解>
athletes train in is said to greatly affect (1-6-3-4-5-2)